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管理会社の役割とは? |
不動産管理会社とは、オーナー様に委託され、契約内容に沿った不動産管理サービスを提供する会社で主に以下の業務を行います。
【建物管理】
所有物件が遠方にある場合は、頻繁に実際の物件の様子を把握できない為、細かな清掃状況や修繕箇所が必要かどうかの判断が難しくなります。その為、建物の管理を委託すれば、専門家が定期的に確認してくれるので安心です。
建物管理の業務内容は以下となります。
・定期的に建物を巡回
・日常的な清掃:週1~2回程度
・定期清掃:数カ月に1回の本格清掃
・法律に基づく設備の点検・整備の手配
・除草や樹木の剪定
・共用部の設備・点検・修繕など
建物の劣化は、建物の資産価値の低下や入居者の満足度が損なわれるため、日頃からこまめなチェックや手直しが欠かせません。このような対応をオーナー様ひとりで行う事は難しく、管理が行き届かない場合は、管理会社へ管理を委託する事をお勧めします。
【入居者管理】
不動産投資は入居者があって初めて成立します。入居者の募集やクレームへの対応などは収入に直接関係する重要な仕事です。入居者の満足度が低いと長期的な入居契約に繋がらず、不安定な賃貸経営になりかねない為、注意が必要です。
入居者管理の業務内容は以下となります。
・入居者からのクレーム受付け・対応
・入居者募集・退去後の募集に必要な広告や手配
・内見希望者への立ち会いや問合せ対応
・オーナー様に代わり賃貸契約の締結
・入居に伴う説明や鍵の引渡し
・家賃の入金確認・未納者にたいする回収・督促
・契約にのっとった更新手続きや更新状況の把握
・退去に伴う解約の手続き・退去時の立会い
・入居者満足度向上の為のサービスや特典の提供など
【資金管理】
不動産投資は様々な用途で資金が移動する為、収支を正確に把握し、将来に必要になる設備の修繕や建物の美観を保つ為の資金をうまく確保できるように適切な管理が求められます。
資金管理の主な項目は以下となります。
・物件のメンテナンス費用
・入居の際の仲介手数料(広告料など)
・収支管理や確定申告のサポート
・不動産投資の修正や投資計画の立案など
管理会社の種類について |
管理会社へ管理業務を委託できる仕事は多種多様ですが、どの管理会社も同じ内容を委託できる訳ではございません。管理会社によってできる事やできない事、また特定の仕事だけを手掛ける事で、より専門性を高め、効果的・効率的なサービスを提供する会社も多くあります。
ここでは管理会社の仕事を3種類にわけ、それぞれ委託できる仕事内容をご紹介します。
【仲介専門会社】
仲介専門会社は、物件への入居募集や契約締結といった入居者や購入者の為の仕事だけを委託できる不動産会社です。仲介専門会社へ委託する事で入居者がスムーズに決まり、より長い期間入居してもらう事で、空室リスクを減らし、効果的に収益を得る事ができます。オーナー様だけで入居者を見つける事は大変で、効率よく不動産経営をするなら利用するメリットが大きな管理会社と言えます。
【仲介管理会社】
仲介管理会社は入居募集や契約締結といった仲介業務だけではなく、入居者との対応や建物管理まで委託できる不動産会社です。そのため、オーナー様は不動産投資に関連する様々な仕事を任せる事ができます。また不動産投資の初心者のように知識や経験が少ない投資家が知識や経験を積むために委託する事もお勧めします。
【管理専門会社】
管理専門会社とは、不動産の日常的な管理や入居者管理・建物の設備のメンテナンスなど業務をオーナー様に代わって行う不動産会社です。また、2011年から「賃貸住宅管理業者登録制度」という制度が設けられ、この制度により、管理戸数が200戸を超える場合、管理会社は賃貸住宅管理業者の登録が必須となりました。管理戸数200戸未満の管理会社は任意です。
管理会社を選ぶポイント |
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■業務内容の幅広さ |
管理会社を選ぶ際、オーナー様が求める業務内容を十分カバーできるかどうかが重要となります。
不動産投資は投資の目的や対象などオーナー様の置かれた状況によって管理会社に求める業務内容も異なります。委託する管理会社の求める業務が十分にカバーできるかどうかが重要となります。管理会社を選ぶときには、求める業務内容を適切にカバーできるかどうか、委託できる業務内容の幅広さをチェックする必要があります。
■管理委託費用 |
管理会社へ支払う管理委託費は不動産投資にとってコストとなります。管理費を支払う以上、得られるメリットも相応でなくては事業として成立しません。ちなみに宅地建物取引業法では、管理委託費の上限は設けられていませんが、一般的に家賃の5%程度とされています。
家賃10万円の場合は5,000円程度と高額には感じられないかもしれませんが、大切なことは、この委託費によって得られるメリットです。委託する事で得られるサービスのコストパフォーマンスが高いかどうかを、客観的に検討する必要があります。
※相場よりも大きく安さで顧客を獲得しようとする管理会社もありますが、安さにはそれなりの理由が必ずあります。不安でしたら複数の管理会社に見積りをとるなどして検討する事をお勧めします。
■豊富な管理実績 |
管理実績が豊富という事は、多種多様な物件の管理ノウハウを持っていて、緊急事態への対応も含めた対応力が高く、対応できるスタッフも確保できていて管理する能力が高いと言えます。管理実績はその会社のオームページなどに掲載されている場合もあります。ホームページなどで管理している物件の稼働率や入居率などきちんと確認し、これから委託する不動産の管理の充実度を推測する事ができます。
■トラブル発生時の対応 |
不動産投資において、オーナー様が心配する要素の一つが、いつ発生するかわからないトラブルです!そんな急なトラブル発生時の対応や体制がしっかりしている管理会社を選ぶことも必要となってきます。建物の設備の不具合や入居者同士のトラブルなど、数えればきりがありません。あらゆるトラブル対応を一手に引き受けてくれる管理会社であればオーナー様にとってこれほど心強い事はないでしょう。過去にどのようなトラブルがあったかの事例なども参考になります。また、24時間365日対応するフリーダイヤルなど用意されていると、入居者目線でも安心して住むことが出来る為、入居満足度が高くなります。
■社内での情報連携体制 |
管理会社内での情報の連携はとても重要です。例えば、急なトラブルの時、いつも頼りにしている担当者が不在であることもあり得ます。そんな時にでも別の担当者へ情報がきちんと共有されていれば対応してもらえます。どのような事態が起きても、全ての物件情報がデータベースで管理され、必要に応じて確認・対応を出来る体制が整っている会社であれば安心と言えます。
まとめ |
管理会社は不動産投資をするオーナー様にとって貴重な存在です。ただし、管理会社に委託できる業務の内容や種類、契約形態が異なる為、管理会社を選ぶ際は慎重に選択する事が重要です。オーナー様が求める業務内容をこなせるかどうか、業務の質や量はもちろん、社内の管理体制が充実しているかなどチェックする必要もあります。これから長く不動産投資をするオーナー様であれば、。しっかりと収益をあげられるよう管理会社は慎重に選びましょう。